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院長コラム

【院長コラム】日本のインフルエンザワクチンの効果と現状について

院長コラム 2019年12月25日

昨年(2018/2019)は流行期が早く11月下旬からA型とB型インフルエンザが流行り、ワクチンの効果が限定的でした(なかクリニックの周辺地域に限る)。
現在(2019年12月)インフルエンザの流行期に入っており、ほとんどがA型です。

A型にかかった患者の多くはワクチン未接種です。

つまり今年のワクチンは現時点ではA型インフルエンザに対してワクチンは効果的と言えるでしょう。

接種時期に関しては毎年12月中旬が流行期ですので、ワクチンの効果は接種後2週間かかりますのでワクチンはその2週前の11月末までには済ませておきましょう。

 

ここでなぜインフルエンザワクチンの効果が年々変わるのか、本当に効果があるのかを解説します。

 

インフルエンザワクチンはこれまで3価(A型2種、B型1種)でしたが、2015-2016年から4価(A型2種、B型2種)になり、A型がマイナーチェンジしました。
そのためA型のHIN1やB型はここ数年間,比較的安定した効果を認めています。

しかし日本ではエーテル処理によりウイルス粒子を壊して作った不活化ワクチンしか認められていないため、免疫原性が低く効果は限定的です。

小児で20~60%,成人で50~60%とされています。

ワクチン株と流行株の一致をみないことも多く,有効率はインフルエンザウイルスの抗原連続変異による影響を受けます。

 

さらにB型については,流行株とワクチン株の抗原が一致した場合でも効果は限定的です。

また,インフルエンザウイルスは変異するため他のワクチンと違い,現状では毎年接種しなくてはなりません。

不活化ワクチンの効果を増強するためにアジュバントといわれる免疫を増強する成分を添加することが一般的でありますが、日本では副作用の問題からアジュバントは添加されていません。

ちなみにB型肝炎・4種混合や子宮頸がんワクチンにはアジュバントが添加されています。
ワクチンが効果を発揮するためには,理論上は自然免疫を刺激して獲得免疫を誘導することが必要です。

ワクチンの中に含まれているウイルスの核酸がある種の受容体を活性化し,獲得免疫を誘導します。

つまり,ウイルスの核酸がアジュバントとして働くことで獲得免疫応答を誘導しています。

しかし精製を重ねて抗原成分のみが使われている不活化ワクチンでは,刺激が入らないので獲得免疫応答を誘導することができません。

またインフルエンザワクチンはすでにある免疫を再活性して効果を発揮していることが判明しています。

つまりインフルエンザワクチンは獲得免疫を刺激するブースターワクチンであるといえ,今までインフルエンザに罹患したことのない乳幼児のようなナイーブな個体では免疫系に刺激が入らないのです。

 

マウスの実験では,不活化ワクチンにアジュバントを添加して投与すると,抗原成分だけの時と異なり獲得免疫が誘導されることが判明しています。

今後は副作用の少ないアジュバントを加えたワクチンの開発が必要になります。

この点海外では経鼻噴霧による低温馴化弱毒生ワクチンが利用されており、日本でも将来、利用できることになるでしょう。

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