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【院長コラム】大腸カメラについて

大腸の病気は自覚できるものと自覚できないものがあります。出血、痛み、下痢があれば自覚できますね。
一過性の自覚できる病気は、極めてまれな病態以外は生命にかかわることはありません。
例えば感染性腸炎、憩室炎、過敏性腸炎、便秘症、虚血性腸炎、痔などです。
しかし症状がひどいときは必ず医療機関に行ってください。慢性の自覚できる病気に潰瘍性大腸炎、クローン病という難病がありますので、出血、痛み、下痢が続く場合は一度、なかクリニックに御相談して下さい。

自覚できない病気は主に腫瘍です。腫瘍を見つけるには大腸カメラが最も有効な検査です。
大腸カメラは、痛い、怖い、恥ずかしい、下剤がつらいなど悪いイメージがあるでしょう。
しかし近年、カメラの性能が劇的に向上し、それに伴いカメラの挿入技術が向上し、鎮静剤、炭酸ガス送気、拡大内視鏡、下剤の改良などの技術が加わり、10年前とはガラッと変わりました。
だまされたと思って一度検査にお越しください。検査時間は5~10分です。
消化管は口から肛門まで約10mあり、大腸は最後の1m程度の管です。この1mの臓器に病気がよくできるので、少なくとも10年に一度は検査すべき臓器です。便に血が混ざっていないかを調べる大腸癌検診は、年に1度公費で検査ができます。便に血が混ざっている場合は大腸カメラをおすすめします。
また毎年大腸カメラを希望する方がいますが、それは過剰な検査ですので、胃や肺のCTや脳のMRI,前立腺、女性なら子宮・乳房などほかの臓器を精査したらいかがでしょうか。

大腸の腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍(癌)があり、ざっくりいうと9割以上は良性です。ただ良性の中でも中間の腺腫というポリープがあり、大きくなれば癌になる可能性がありますので、できるだけ治療を勧めています。
当院では大腸カメラの検査中にポリープを治療してしまう場合が多く、15~30分で済みます。腫瘍の大きさが1~1.5㎝程度までは当院で治療しますが、それ以上の大きな病変であれば大きな病院の消化器内科で高度な内視鏡治療を行ってもらうために紹介させてもらってます。大きな病変は治療に伴う合併症のリスクが高く、万一取り残しがあった場合、患者さんに迷惑がかかるからです。さらに大きな内視鏡で取れない病変は手術適応ですので、大きな病院の消化器外科に紹介させてもらいます。
当院の場合はほとんど大阪医科大学附属病院の一般・消化器外科に紹介し、迅速かつ日本でもトップレベルの高度な手術をしてもらっています。

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